足の裏の飯粒(電子書籍を書く書かない)

2023-05-05

数ヶ月前のエントリ(ボツエントリ / やる気が起きない / 副収入)で電子書籍でも書こうかとか言っていたが、それが足の裏の飯粒と化していて地味にストレスになっている。書きたいトピックはいくつかあるしまとめたいが、書くのに時間がかかって面倒だし、なにより大した利益にならないだろうという思考の板挟みでやる気が起きない状態になっている。

今朝二度寝しながら「結局、足の裏の飯粒状態なんだよなぁ。書かないといつまで経っても頭の片隅に居座り続けるし、思い切って書くべきなんだろうなぁ。」と夢うつつに思ったのだけど、それでも筆を持つに至っていない。というのも、莫大な労力が必要になるのがわかっていて、リターンがその労力に見合わないということに集約される。「ガタが来てるけど使えるからなぁ」みたいな足の裏の飯粒なら思い切って金を投入して解決するべきだけど、投入するのは時間だ。

弊サイトで一番労力を投入したのは何かといえば、間違いなく要求分析駆動設計で、分量的にはA4用紙40枚分ぐらい(PDF化してみたことがある)で3週間ぐらいかけて書いた覚えがある。当時はフリーランスで休暇期間中だったので休みなしのフルタイムで書いていた。しかも、ソフトウェア要求やエヴァンス本などの重量級の文献調査の時間は別にとっていてこれである。だけどアクセス数は芳しくなく、関連ページを合計してなんとかTOP5に入る状態である。

そもそも、どういう本を書こうとしているかというとRailsにおけるドメイン駆動設計の実践をもっと包括的に各論を取り上げた上でどう取捨選択するかという内容の本を書こうと考えている。包括的にとなると、

  • RubyやRailsの標準機能でアーキテクチャ設計に活かせる機能がないか
  • gemでアーキテクチャ設計に活かせるものがないか
  • 自分が知らなかったり理解が浅いアーキテクチャパターンがないか
  • 最近のアーキテクチャ系の本
  • 理解や主張を異にする人の文献

といった点を改める必要があって、まーめんどくさい。まず最初2つに対して、私は基本的にPOROで書けと思っているので調べるモチベーションがない。次の2つに対しては、私はもはやアーキテクチャに関する話題に飽きているので、やはり調べるモチベーションがない。自分たちの状況をよく観察して自分たちの頭でよく考えて決めろという結論が自分の中で出てしまっている。最後に関してはいうまでもないだろう。

じゃあ、文献調査を省略して自分の考えを書くだけ書けばいいじゃないかというと、そんな無責任なことをするわけにもいかない。「出鱈目が書かれている」とか「参考文献に挙げられている本と異なる説明がされている。参考文献に挙げているだけで、ろくに読んでいないのではないか。」みたいな批判をされたくないし、エンジニアとしてもお金を受け取る立場としてもそんなことはできない。

ここまで書いて思ったが、結局のところ自分のキャリアというかカラーを決めかねているみたいなのがあるのかもしれない。今は漠然と技術的負債解消おじさんをやっているけど、もっと専門性を追求して、Rails芸人、DDD芸人、技術的負債解消芸人、アーキテクトみたいな方向性を定めた方がいいのかもしれない。そうすると文献調査もキャリア的に役に立つからモチベーションに繋がるし、書籍の出版自体がキャリアにバフをかけることになるしアリかもしれない。

期せずして良い結論がでたかもしれん。ブログエントリ書くのもラバーダックデバッグの一種か。