スクラムでの実践 - 要求分析駆動設計

スクラム開発に詳しい方はご存知の通り、プロダクトバックログのリファインメントによって要求を洗練させる。 スプリント開始前に数スプリント分のプロダクトバックログアイテムの詳細を明確にしておくことで、スプリント中に要求の詳細化に時間をとられたり、間違った方向に進むことを回避する効果がある。 詳しいことは、エッセンシャル スクラムの「第6章 プロダクトバックログ」と「第9章 プロダクトオーナー」、More Effective Agileの「第13章 より効果的なアジャイル:要求の作成」などを参照してほしい。

ウォーターフォール開発だろうがアジャイル開発だろうが、顧客が望むシステムは同じであり、開発に必要な情報は同じである。 モデルや分析手法などの使える道具も共通である。 ユースケースもデータモデリングもビジネスルールもデータディクショナリも通常必要になる要求プラクティスであり、きちんと要求に向き合うならアジャイル開発だろうと実践する必要のあるプラクティスたちである。 それゆえに、要求分析駆動設計はスクラムの要求の扱いに口出しすることはしない。

適切な道具を使い、スクラムにおいて適切なタイミングと適切な詳細度で要求を扱えばいい。 そして、それが具体的にどういうものなのかは私よりもスクラムに詳しい人々に聞いた方が良いだろう。